変えやすいところから変えよう

 認知行動療法の世界では、「こころ」・「からだ」・「考え」が相互に影響しあっていると考えます。

例えば、
1.何か嫌なことが起こるかもしれない  「考え」
  ↓
2.不安感が生じる           「こころ」
  ↓
3.おなかが痛くなる          「からだ」
という風に影響しあう、という考え方です。

他にも、
1.インフルエンザにかかる         「からだ」
  ↓
2.寝込んでいる間に、不安な気持ちになる  「こころ」
  ↓
3.嫌なことばかり考えてしまう       「考え」
という具合に、影響しあう順番が異なるパターンもあるでしょう。

 問題の改善を図る際には、これらの3つの要素のうち変えやすいところから変えることが大切です。

 「ポジティブシンキング」という言葉があるように、世の中では、「考え」方を変えてポジティブにすればいいという風潮もみられますが、上記後者の例のように「からだ」の不調を発端にしている場合には、「考え」を変えようとしてもあまり上手くいかないのではないでしょうか。やはり、まずは薬で「からだ」の反応を無くさなくては状況は改善しないでしょう。

 「考え」を変えるというのはもちろん大きな意味のあることですが、「こころ」・「からだ」・「考え」が相互に影響しあっていて、そのうちの変えやすいところから変える、というスタンスも問題解決への一歩として覚えておいてください。
 
 

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